2. 生豆の水洗い作業
Wash Beans
欠点豆を除去し終わった後に行う作業が、生豆の水洗い作業です。キヨモコーヒーでは、お湯を使って生豆を洗っています。
このお湯洗いに関しては諸説ありますが、あまり熱いお湯を使いすぎると、味はクリアになりますが、豆特有の個性が消えてしまうため、
特に「スペシャルティコーヒー」は、熱くなり過ぎない温度で生豆を洗っています。
一方、洗う温度が冷たすぎると、カビ臭さが取れず、せっかく洗ったのに…という残念な結果になることが多くあります。

■ 生豆をお湯洗いします
上の写真を見て、皆さんはどう感じられるでしょうか。これは、お湯で洗った後に、コーヒーの生豆から取れた汚水です。
この汚水の中にはコーヒー生産地の現地の土、コーヒーのチャフ(薄皮)、ポストハーベスト農薬、そして無数のカビ菌などが含まれています。
皆さんが普段飲まれている市販のコーヒーは、残念ながら、人的コストの関係で、この汚水を除去せずにそのまま焙煎した豆で作られます。
コーヒーを飲むと具合が悪くなったり、お腹を壊したりする方は、この汚水をそのまま焙煎して飲んでしまっていることが原因です。
キヨモコーヒーでは、焙煎前に念入りにお湯洗いをしています。しかし、スペシャルティコーヒーをお湯洗いする際に注意すべき点があります。
それは、洗うお湯の温度です。よく50℃のお湯で…という説を聞くことがありますが、50度では生豆にとって熱すぎるようです。
カビの無力化にはとても大きな効果がありますが、豆の個性が弱くなってしまうことが欠点となります。
キヨモコーヒーでは、独自の研究から導き出された適正な温度(個性を残しつつもカビの無力化にも効果がある温度)でお湯洗いを実施しております。
【補足情報】
研究の過程で、かつて50℃以上で洗わなければいけなかった豆もありました。
それは、スペシャルティコーヒーではなく、グレードの低いゲイシャ種G3(しかも、おそらくオールドクロップ)でしたが、焙煎後にカビの匂いが取れず、やむなく破棄となりました。
こうしたグレードの低い豆や、オールドクロップ(2年以上前の生豆)等のカビ臭さを取るためには、個性を犠牲にしてでも、安全のため、カビが完全に死ぬ60℃帯に近づけたお湯で洗うことが必要です。
50℃以上では低温火傷の危険があるため、洗う際に注意が必要です。

■ 水が透き通るまでキレイに洗います。
何度もお湯洗いをすると、最終的には上記のようなキレイで清潔な状態になります。
キヨモコーヒーのある秋田県潟上市は市全体がなんと、豊富な「地下水」を水源としており、そのまま飲んでもとても美味しい水となっております。
その美味しい水をふんだんに使用してお湯洗いをしているため、水洗いをした生豆の隙間に残留した水も、安全・安心で美味しい水です。
水洗いをした後、チャフの下に隠れて見えなかった欠点豆を除去致します。
2.5.水洗い後のハンドピック作業
Hand Picking after Washing
焙煎の前に水洗いをする目的は、汚水の除去だけではありません。コーヒーの生豆の薄皮で見えなかったカビ豆や腐敗豆が、
水洗いをすることで除去することが可能となります。以下に、水洗い後に見つかった欠点豆をご紹介致します。
(※下記は一例ですが、水洗い後には、他にも様々な欠点豆が見つかることがあります。万が一、一度目の
ハンドピック作業で石などが除去出来ていなかった場合でも、水の排水の際に浮力の差により確実に選別・除去することができます。)

■ 水洗い後のハンドピック作業で除去した欠点豆
上記の写真は一例ですが、約500gの生豆の水洗い後に、これだけの欠点豆をハンドピック作業で取り除くことがあります。
これらは、一度目のハンドピック作業では見つけることができなかった品質の悪い生豆で、これらを注意深く取り除くことにより、味が精錬され、より安全になります。
キヨモコーヒーでは、衛生的にパーフェクトな状態で焙煎に臨むことを目標としております。
いかがだったでしょうか。焙煎前に水洗いをする過程がとても大事な作業であることが理解できたかもしれません。
これほど大切な作業がなされていないロースターが、焙煎所のほとんどを占めています。
健康や衛生の観点から考えて、少なくとも水洗いをしてから焙煎していることを公言している数少ない焙煎所を探し(キヨモコーヒーではなくても)、コーヒーをご購入されることを強くおすすめ致します。